2017年9月8日金曜日

山岳会の会報に投稿した原稿を紹介します。

山岳会の会報に投稿した原稿を紹介します。

山・人・心

宇芽恵塾よっしー

「山、それは僕らが還る(かえ)場所」

今回、原稿を依頼されてテーマを考えましたが、山を始めたきっかけは入会時に書いたので、今回は誰かが今までに書いていそうなテーマですが、私なりの「何故山に登るか」、の様な想いを書いてみたいと思います。サブタイトルの「僕ら」は中央労山の会員だけではなく、全世界の山を愛する人を指します。

昔からの永遠のテーマ「人は何故山へ登るのか?」一体、何が我々を魅了するのか。
私は元々写真が好きで、人物や鉄道なども撮りましたが、山へ行き、今まで見たことのない花や風景に魅せられて写真を撮るために山を始めました。

皆さんは、何に魅せられましたか?

歩いたり汗をかくのが気持ちいいから?
歩いた後の飯がうまいから?
同じ山好きな仲間との会話が楽しいから?
体力をつけたいから?
自分の限界へ挑戦したいから?
仕事や家庭のいざこざから逃れたいから?
 気になるあの人を誘いたいから?
 今まであまり知らないあいつの本音を聞きたいから?
 とにかく全てに疲れたから?

 皆、それぞれの想いを持って山へ登っているかと思いますが、山が好きだという事は共通の事実です。下界の暮らしで色々あって疲れ果てていても、頑張って山へ行けば、何故か元気になれる、皆さんもそういった経験はないでしょうか?山の自然は厳しくも優しくて、山の花や森や空や水や人や、全ての物が心と体を優しく包み込んでくれます。

 この10月で入会して2年になります。最初は写真目的で始めた山ですが、入会して岩、沢、山中泊、山スキーなど、ここに入会しなければ出会うことがなかったであろう体験や皆さんと出会うことでき、自分の世界がとてつもなくでっかく広がりました。この先ももっとでっかい世界を見てみたいです。

最後に、私の好きな言葉を紹介します。確か陰陽師(自分は読んだことないです)などの小説で有名な山好きの作家、夢枕獏が何かの雑誌で書いていた言葉だったような気がしますが、それを締めの言葉とします。

「街にいれば山を想い、山にいれば街を想う。」

普段街なかで、仕事をしていたりして、遠くの山並みを見ると、「ああ〜早く山の中へ入りたいなあ」と考えますし、山で雨や泥でぐしゃぐしゃになったり、湿っぽい寝袋で寝てると、フカフカの布団や、温泉や美味しい料理が恋しくなったり、山から店やビルが沢山ある街へ近づいてくると、「ああ〜都会へ帰ってきたなあ」と何故かほっとする、などと言う経験は誰にでもあるのではないでしょうか。普段街なかではなかなか会わない会員でも、山に行くと何故か会う、というのも面白いですね。


それでは皆さん、また山で会いましょう!


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